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懐かしい和紙の温もり、紙屋さんの家に生まれた方の話

 


写真:大和市郷土民家園にて撮影


大和市泉の森にある郷土民家園。江戸時代後期から明治時代にかけて建てられた古民家が移築され、当時の暮らしを体感できる貴重なスポットです。

先日、ご利用者様と一緒に郷土民家園を訪れました。その中に、紙屋さんの家に生まれたというご利用者様がいらっしゃいました。


写真に写っているのは、民家園内の民家の室内灯です。和紙で作られた傘が優しい光を放ち、温かい雰囲気を醸し出しています。ご利用者様は、この和紙について、

「昔は障子や襖にも和紙が使われていたんですよ。紙屋さんは和紙を販売するだけでなく、破れた障子の張り替えなどもしていたんです。」

と、当時の様子を語ってくださいました。

すると、他のご利用者様からも、

「子供の頃、家の障子の張り替えを手伝ったことがあるよ。霧を吹いて全体を湿らせてから乾かすと、すごくピント張れるんだよ。」

という声が聞こえてきました。

和紙は、日本の伝統的な素材であり、暮らしに深く根付いていました。紙屋さんは、人々の生活を支える重要な役割を担っていたのです。

今回の郷土民家園での見学を通して、和紙の温もりや、昔の紙屋さんの仕事について、改めて学ぶことができました。

ご利用者様との会話から生まれた、新たな発見。

郷土民家園は、単に昔の暮らしを見学するだけでなく、そこで暮らしていた人々の息遣いを感じられる場所です。ご利用者様との会話を通して、歴史がより身近なものに感じられる貴重な体験となりました。

大和市郷土民家園

https://www.yamato-zaidan.or.jp/minkaen

アクセス

https://www.yamato-zaidan.or.jp/minkaen

大和市郷土民家園で、日本の伝統文化に触れてみませんか?

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