こだわりの色合い!色コードから生まれた春の公園【デイランドユニークケアの創作活動】 こんにちは! デイランドユニークケア です。 デイランドユニークケアでは、利用者様が力を合わせて一つの作品を作り上げる、素敵な創作活動を行いました。 今回は、フロアをパッと明るく彩ってくれている「 ちぎり絵アート 」をご紹介します! 🎨 こだわりは「色」から。世界に一つの風景画 見てください、この色鮮やかな公園の風景画を! 手前にはプランターいっぱいに咲き誇る真っ赤なチューリップ。奥には涼しげな噴水と、生き生きとした緑の木々が広がっています。 実はこの作品、ただの色紙をちぎって作っているのではありません。 よりイメージに近い、繊細な色合いを表現するために、なんと「色コード」を指定してプリンターで印刷した特別な紙を使っているんです! 「このチューリップの赤は、もう少し深みのある色がいい」「葉っぱの緑も、何種類かあった方が本物みたい」 そんな会話から、理想の色合いを探し、一枚一枚こだわりの色を印刷するところから制作は始まりました。 微妙に違うたくさんの色合いの紙を、指先で丁寧にちぎり、貼り重ねていくことで、絵の具では出せない独特の温かみと、写真のような奥行きが生まれています。 ✨ 創作活動がもたらす素晴らしい効果 こだわりの紙を使ったちぎり絵は、楽しいだけでなく、心と身体にたくさんの良い効果をもたらしてくれます。 脳の活性化(脳トレ) 「どの赤を使おうか?」と色見本を見ながら相談し、決まった色を指先でちぎっていく…。計画から完成まで、一連の作業が脳に良い刺激を与え、活性化に繋がります。 集中力の向上 作品の完成という目標に向かって、一つひとつの工程に丁寧に取り組むことで、自然と集中力が高まります。 達成感と自己肯定感 色選びからこだわって作り上げた作品が完成した時の喜びは、大きな達成感となり、「自分にもできる」という自信に繋がります。 コミュニケーションの活性化 「この色、きれいだね」「次はどこに貼ろうか」など、利用者様同士やスタッフとの会話が自然に生まれます。共同で作業することで、一体感やコミュニケーションの輪が広がります。 😊笑顔の花も満開に 完成した作品は、現在デイランドユニークケアのフロアに飾られ、見る人みんなの心を和ませてくれています。 作品を眺めながら「この色、選んで正解...
杜の都のシュプール 昭和の冬の朝は、雪がきしむ音から始まります。白い息を弾ませながら、マキエさんは姉の手袋に指を重ね、蔵王へ向かう峠道を見上げました。木立のあいだから射す光は粉雪をきらめかせ、遠くでは樹々が風に鳴っていました。 最初の一本を滑り降りた瞬間、雪面がふっとやわらぎ、足裏に伝わる冷たさが歓びに変わります。姉が振り返って笑うと、世界は一気に広く、高く、明るくなりました。あの朝から、雪はいつもマキエさんの味方でした。 高校に入ると、迷わず山岳部の部室の戸を引きました。夏は泉ヶ岳や船形山で朝の空気を胸いっぱいに吸い込み、稜線の向こうに広がる雲海を眺めます。秋は地図とコンパスを手に歩き方を磨き、冬になればワックスの匂いに囲まれて板を整えました。木造校舎の廊下にはストーブの匂い、部室にはザックやロープの重み。勉強は「逃げませんから」と横に置かれ、代わりに脚には確かな筋肉が宿りました。 私立の学校だったので、そのまま短大へと進みます。変わらないのは山と雪への熱でした。休日ごとに仲間と集まり、夜行列車に揺られては白い斜面へ向かいます。ゲレンデに立つと、見知らぬ大学の人たちともすぐに打ち解け、目配せ一つで列は整いました。「いきます」と先頭が舞うと、つづく板が一枚の筆のようになって、雪面に同じ角度の弧が幾本も連なります。ふり返れば、斜面いっぱいに並ぶシュプールは、まるで音符のようでした。息が合うというのは、言葉を超えて胸が温かくなるものだと、そのたびに知りました。 短大を卒業するころ、街には新しいリズムが流れはじめます。社交ダンスが流行し、仙台のダンスホールにはネオンが灯りました。磨き上げられたフロア、レコード針が置かれる小さな音、ワルツやタンゴに合わせて揺れるドレスの裾。雪の斜面で身につけたバランス感覚は、ふしぎと音楽にもよくなじみました。三拍子に合わせて一歩、また一歩。ターンを重ねるほどに、雪上で刻んだ円弧の感覚が足もとに戻ってきます。あの白い面が、今は木目の光る床に変わっただけ。そう思うと、少し心が強くなりました。 ある夜、休憩の鐘が鳴ったあと、フロアの照明が落ち着いた色に変わりました。テーブルに戻ろうとしたマキエさんに、黒のタイをきちんと結んだ男性が一礼して言います。 「ご一緒いただけますか」 その声は、雪に吸い込まれるように柔ら...